在宅ワークの影で増える腹痛と便秘
在宅ワークが普通になったり、出歩かなくなって、実は腹痛の方が増えています。
当院は2020年に開業しましたが、お腹が痛い方もたくさん来てくださいました。
胃カメラ、レントゲン、腹部エコーなどでわかってきたのは「便秘が激増している!」ということです。
なんで便秘になるの?
便は食物繊維と水分でできています。
食べた野菜の繊維は、人間の消化酵素では溶かしたり、吸収することができないので、便の母体になってくれるのです。
試しに、お肉ばっかりの食事を2日も続けていただくと、ベタっとしたペースト状のうんちが、ほんの少量出るだけになるんですね〜。院長はやってみたことがありますが、ほんとに出にくかった・・
逆に、スムージーのような、野菜やフルーツの繊維が多い食事だけをとってもらうと、すっごい大量のうんちが出るようになります。これも、院長はやってみたことがあります。
…ちなみに、こういう食事は、体が弱かったので西式健康法、甲田式断食をやってみたことで経験しました。いい経験だったな〜と今でも思います。
「足を使わない」ことが便秘の要因に
「在宅とご飯は関係ないけど?」
そうなんです。便秘には、もう一つの原因があります。
足を使わないと、便秘するのです。
院長は、内視鏡の専門家なのですが、内視鏡の一種である大腸内視鏡をするときに大事なのが「全部の便を出すこと」です。
なので、検査を受ける患者さんは大量の下剤を飲んでいただきます。
もう古い論文ですが、内視鏡を受ける前の下剤を飲んだ患者さんに、病院の周りを歩いてもらった場合と、歩かせなかった場合で、残った便の量を内視鏡で確認するという研究がありました。ランダム化比較試験といいます・・
明らかに、歩いたほうが便がきれいになって、内視鏡がしやすいぞ!という結果でした。
歩くこと、足を使うことが、便を出すことにすごく貢献しているのですね。
便秘の治療
当院では、新旧の下剤を織り交ぜて、患者さんにあった薬を探していきます。
そりゃたくさん下剤を出したら、バンバンでます。
でも、そのせいで腹痛に苦しんだり、衣類を汚してしまっては本末転倒です。
柔らかいうんちが、ツルッとでる。その境地を目指しましょう。
そしてもちろん!!よく歩きましょうね!
まとめ
歩くことは健康にいいですし、便まで出してくれます。
マスクをして、三密を避けたらコロナにもかかりません。
3つの得がありますね!
三密ならぬ、三得です!