潰瘍性大腸炎とは
潰瘍性大腸炎とは大腸の粘膜にびらんや潰瘍ができる大腸の炎症性疾患で、難病として指定されています。
症状の特徴としては、下血を伴う激しい下痢と腹痛です。
病変は直腸から連続的に、上行性(口側)に広がる性質があり、最大で直腸から結腸全体に拡がります。
発症年齢は男性、女性共に20代がピークですが、年齢を問わずに発症します。
潰瘍性大腸炎の原因
これまでに腸内細菌が関係していることや免疫機能の異常、あるいは食生活の変化などが考えられていますが、まだ原因は不明です。
潰瘍性大腸炎の症状
大腸の粘膜に炎症が起き、粘膜がただれると、激しい下痢と腹痛などが起こります。
潰瘍性大腸炎の検査方法
問診、便潜血検査、大腸内視鏡検査などを行い、総合的な判断に基づき、病気を特定していきます。
- 初めに問診を行い、血便の頻度や腹痛の程度など症状の経過と病歴などを聴取します。
- 便潜血検査による便の状態や便に血液が混ざっていないかを調べるための検査です。
- 血液検査を行います。炎症や貧血の有無、栄養状態などを調べるための検査です。
- 大腸内視鏡検査で肛門から大腸内視鏡を挿入して、炎症や潰瘍がどのような形態や進行度などを調べます。
検査は15~30分程度で終わりますが、場合によっては生検と呼ばれる大腸粘膜の一部を採取して病理診断を行います。
潰瘍性大腸炎の治療法
主に薬物療法で治療を行います。
潰瘍性大腸炎は原因が不明であるため、大腸の炎症を抑えて症状をしずめることと、炎症のない状態を維持することが治療の主な目標になります。
腸の炎症を抑える、炎症抑制薬が基本薬となり、炎症が強い場合には、ステロイドが用いられます。