腹水を抜くのは遅く?速く?

KM-CARTでは、他の腹水治療と違う点がいろいろとあります。

患者さんからして、非常に喜んでいただけるのは「抜くのが速い」ことです。

腹水は、もーどんどん抜きます。

腹水は早く抜くと血圧が下がる、という意見が医療業界では昔から言われており、ゆっくり抜く先生が多いのです。2〜3リットルを5時間、8時間かけて抜いておられることも、よく聞きます。

患者さんは全く動けない状態なので、これが辛い。。早く抜いてもらって、歩くのは駄目にしてもベッド上で座ったり、寝返りぐらいはしたいものですね。

KM-CARTはどんどん抜かないと仕事が回らないこともあり、早く処置を進めていきます。血圧は確かに低下することはありますが、ほとんどが楽になったり眠ってしまって下がるようなことが殆どで、自覚症状もないのです。

私は、肝臓がんから腹腔内出血を起こしていた方にKM-CARTを実施したときに、患者さんの意識がなくなった経験はあります。でも2000回以上やってきて、こういう方はお一人だけでした。

むしろ、腹水が9kg以上になると、抜くだけで2〜3時間かかることがあります。そういうときは、腹部を穿刺する針を2本にして一気に抜いてしまいます。

このやり方も随分やってきましたが、出血などの重篤な合併症が起きたことはなかったのです!!

腹水を高速でどんどん抜いていきますと、中には気分不良などをおっしゃる方もおられますが、ほとんどの場合は楽になった!と嬉しそうにおっしゃいます。

僕は腹水に関して、学会の仕事もさせて頂いたことがあります。そこで、ほぼ現在存在する腹水治療の論文を全部読みました。そこでは、腹水を抜く速度や量についての検討は、ほとんど行われていなかったのです。

恐らく時々、血圧が下がったケースがあることから、医師の間では「腹水を速く抜いちゃ駄目」という伝説ができてしまったのでしょうか・・

今日もズバズバと、腹水を抜かして頂いております。