肝臓は大切にしよう

肝臓の病気が、この10年本当にかわりました。
B型肝炎、C型肝炎が体液でうつることがわかり、人からうつされないようになってきました。
さらに、お薬で治療できるようになり、感染者は激減しております。


そこで、残ったのは脂肪肝による肝障害と、アルコール性の肝障害ですね。
脂肪肝はまた最近話題なんです!また後日、書かせていただきます。

ここではアルコールについて。。
アルコールによる肝障害、肝硬変はまだまだ多いのです。

身近で肝臓を傷めるのは、やっぱりアルコールかな。
ついつい飲みすぎてしまいますからね。。

僕もお酒は大好き。失敗もたくさんございます。
楽しいことも多かった・・・
「李白、一斗、詩百篇」でしたっけ。。。真似して沢山飲みました。

50歳を目前にして思うのは、やっぱり飲みすぎないことですね。

飲みすぎたら、しばらく止めるなどの工夫が大事です!
お酒も安くなってしまって、100円前後で500㎖が買えちゃう。。これはやばい。
しかも、濃いめ、とか!9%、とか!
笑いごとではございません。
500㎖の9%は45㎖。約45gのアルコールが入っています。
結構な量なんですよ。

筋肉も減ります。

お肌も痛みます。

若い時とは違うのを、日々感じます!

上手に適量で、肝臓を守りましょう。

さて、さらに飲みすぎた方は、慢性肝障害から肝硬変と進んでいきます。

肝硬変といわれたら・・

肝臓をここまで痛めてしまうと、もうお酒はのめません。
痛めた肝臓にとって、ビール1缶は日本酒一升瓶ぐらいのダメージがあります!

昔にお世話した患者さんで、豪快な方がおられました。
格好の良いこわもてで、若い時はやんちゃしてたとか。
お酒も日本酒をじゃんじゃん飲んだそうです。


ただ、飲みすぎた・・僕が診たときは、もう肝硬変でした。


その人は、病気の説明はよくわかってくれて、禁酒もしてくれました。

でも、時々救急車で運ばれてくるんです。

「先生、ほんまに飲んでないんや。・・コップ半分だけやで!」
本人も意識が戻ると驚いていました。
そうなんです。
肝臓を一回痛めきると、ほんの少しのアルコールで肝不全に進むのです。
血小板が下がっている人は、アルコールは厳禁です。料理に料理酒を入れるのすら、怖がるぐらいでないと!


肝臓は「耐える臓器」。すごく頑張ってくれます。
でも、一回痛めてしまったら、もう耐える力は戻りません。

「戻らない臓器」なのも分かってほしい。
肝臓を傷めた方は、残りの時間は肝臓を大切にして過ごしましょうね!